文字と発音の基礎 02. 子音と母音の発音 ドイツ語スピーキング講座のトップサイトへ跳ぶ
0. はじめに
1. 母音
1.1. 普通の単母音と変母音
1.2. 長母音になるもの
1.3. 二重母音
1.4. 後ろに母音を伴わない r
1.5.例外
2. 子音
2.1. まとまった綴りが表す決まった音
2.2. 英語とおなじような発音を表す単独の子音
2.3. 英語と異なる発音を表す単独の子音
2.4. 後ろに母音が来るか来ないかで発音の変わる単独の子音
2.5.母音を表す子音
3. ひとつの音を表す綴りのバリエーション
3.1. 同じ母音を表す綴り
3.2. 同じ子音を表す綴り
4. 間違えやすい音の聞き分け
4.1. 間違えやすい母音
4.2. 間違えやすい子音
0.はじめに
みなさん、こんにちは、今回は、ドイツ語の母音(Vokale)と子音(Konsonanten)の発音を学びます。ドイツ語の綴りは、英語とは異なり、原則としてローマ字のように読みます。また、それ以外の場合も、「この綴りは必ずこう読む」という形で、発音と綴りが1対1に対応しています。ですから、今から習う、ドイツ語の母音と子音の発音の仕方に関するいくつかの規則をマスターすると、意味がわからなくても発音はある程度できるようになります。外国語の音を学ぶ際は、頭で考えるだけでなく、耳で聞いて、繰り返し発音練習することがまず重要です。ただし、発音の仕方や、綴りの読み方の規則を学びながら、同時に発音練習すれば、もっと成果が上がります。発音は重要ですから少なくとも最初の1ヶ月は、集中して練習しましょう。
1.母音(Vokale) ページトップへ
母音というのは「A」や「O」のように口を開いて音を出すとき、息がさえぎられることなく出される音のことです、それに対し「P」や「D」や「M」などのように、発音するとき、唇や歯や舌で息をさえぎったりこすったりして出す音を子音と言います。日本語を例にとって、わかりやすく言えば、「あいうえお」などが母音です。ドイツ語には、A E I O U Ä Ö Ü という8つの母音と EI AU EU=ÄU という3つの二重母音があります。 それ以外の文字は全部、子音だと思ってください。
それでは、まず母音に関する大まかな原則を以下に挙げておきます。今の時点では、サッと、目を通すだけで充分です。今から、この原則をもとに、次の節で個々の単語の発音を見ていきましょう。
※ 母音に関する規則(今はサッと目を通すだけで充分)
1) アクセントのある母音の後に子音が 2 つ以上来るとその母音は短く発音し、子音が 1 つだけだとその母音は長く発音する
2) 同じ母音が2つ重ねられるとその母音はそのまま長く発音する
3) ie は常に「イー」【 i: 】と長くのばす
4) 母音の後に h が来るとその母音は長く発音する
5) ドイツ語には ei 「アイ」、 au 「アオ」、 eu=äu 「オイ」の3つの二重母音がある
6) r の後に母音が来ない場合は通常の r 【 R 】の音とは違い、弱くあいまいに「ア」と発音する。また、アクセントのない語末の er は弱くあいまいに「アー」とのばす。
7) 上記の規則に該当しない例外もごく少数ある
1.1.普通の単母音と 変母音(ウムラウト) ページトップへ
原則1:アクセントのある母音の後に子音が 2 つ以上来るとその母音は短く発音し、子音が 1 つだけだとその母音は長く発音する。ただし、アクセントの無い母音は常に短く発音する。
dass danke Tag Name
上の例の1つ目の「dass」を見てください。アクセントのある a という母音のあとに、2つの子音 ss が来ています。したがって、この a は短くなり、「ダス」と発音します。つぎの「danke」も、やはりアクセントのある a という母音のあとに、2つの子音 nk が来ているので、「ダンケ」と短く発音します。けっきょく、母音の後に来る子音は、同じ子音であっても、異なっていても構いません。どの場合でも2つ以上続けば前の母音は短くなります。
前の2つに対して、今度は後半の2つ「Tag」と「Name」を見てください。どちらもアクセントのある母音のあとにそれぞれ g あるいは m という子音が一つしかありません。したがって、どちらも、「ターク」、「ナーメ」のように a の部分を長く発音します。ちなみに「ナーメ」の「メ」の部分が短いのは、 m の後ろの母音 e には、アクセントが来ないので常に短くなるからです。(なお、詳しいことは、次回以降に習いますが、ドイツ語の単語のアクセントは原則として第1母音に来ます。ただし、例外もありますので、ここでは、すべての単語のアクセント位置に下線を引いておきます。発音練習する際は常にアクセントを意識してください。)
それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音をまず聞きましょう。(なお、各行の前の二重丸 ◎ をクリックするとその行だけの発音も聞けます)
今度はお手本に続いて自分でも発音してみてください。それぞれ前の2つではアクセント母音を短く、後ろの2つでは長く発音していますから、そのことを意識して練習してください。また、長母音と短母音で音の質が大きく変わる e / i / o については、必要なら「発音の仕方」をクリックして、長さだけでなく発音の仕方にも注意して練習しましょう。
◎ a 【 a 】【 a: 】 発音の仕方 dass danke Tag Name
◎ e 【 ε 】【 e: 】 発音の仕方 Bett best Bremen lesen
◎ i 【 i 】【 i: 】 発音の仕方 bitte Kind Bibel Berlin
◎ o 【
】【 o: 】 発音の仕方 Post kommen Brot Solingen
◎ u 【 u 】【 u: 】 発音の仕方 muss Lust Mut gut
◎ ä 【 ε 】【 ε: 】 発音の仕方 Gelände Hände Käse Väter
◎ ö 【 œ 】【 ø: 】 発音の仕方 möchten Köln hören Österreich
◎ ü 【 Y 】【 y: 】 発音の仕方 müssen München über müde
1.2.長母音になるもの ページトップへ
どうでしたか、母音を長く読むか短く読むかの原則はわかりましたか。それでは、今度は、常に長く読む長母音について練習しましょう。
原則2:同じ母音が2つ重ねられるとその母音はそのまま長く発音する 。以下の例を見てください。aa / ee/ oo などの同じ母音を重ねたものはいずれも、「アー」、「エー」、「オー」などのように、長母音として発音します。したがって、Boot(小舟・ボート)の発音は「ボート」となります。英語のようにかってに音を変えて「ブート」などと発音してはいけません。
それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ aa 【 a: 】 発音の仕方 Saal Paar Haar
◎ ee 【 e: 】 発音の仕方 Tee Kaffee Schnee
この ie の綴りは、非常に良く出てきます。ドイツ語で「イー」と長くのばす音を表すときは、ほとんどいつもこの綴りが使われます。それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ ie 【 i: 】 発音の仕方 spielen sieben Wien
原則4:母音+ h は h を読まず、その代わりに前の母音を長母音として発音する 。
英語で「オー」という驚きの声を Oh! で表したり、またローマ字でもダイエーの王 監督ユニフォームに Oh と書いてあるように、h は息をのばす印を表すことがよくあります。ドイツ語でも、母音の後に h が来たら、h の音は読まず、代わりに前の母音をのばしましょう。それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。いつものように、2度目は、お手本について発音してみてください。
◎ 母音+h 【 : 】 Wohnen Schuhe Kühl Lehrer
1.3.二重母音 ページトップへ
どうでしたか、それでは、今度は、二重母音について練習しましょう。
原則5:ドイツ語には ei「アイ」【ai】、au「アオ」【au】、eu=äu「オイ」【
Y】の3つの二重母音がある 。
二重母音は、非常に良く出てきてとても重要です。それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本について練習してみてください。なお、その前に「発音の仕方」もう一度チェックして再確認しましょう。
◎ ei 【 ai 】 発音の仕方 mein heißen nein
◎ au 【 au 】 発音の仕方 aus Frau Auto
◎ eu または äu【
Y 】 発音の仕方 heute neun Fräulein Verkäufer
1.4. 後ろに母音を伴わない r ページトップへ
原則6: r の後に母音が来ない場合は通常の r 【 R 】の音とは違い、弱くあいまいに「ア」【ə】と発音する。また、 アクセントのない語末の er は弱くあいまいに「アー」【ə:】とのばす 。
まず原則6の前半部分の説明です。r の後に母音が来ると、アルファベートの R の読みの項で練習したように、「ル」【 R 】の音が出てきますが、後ろに母音が来ない場合には弱くあいまいに「ア」【ə】と発音して構いません。したがって、以下の例でも er は「エア」、Bierは「ビーア」となります。また、動詞の活用によって、たとえば studieren「シュトゥディーレン」の r の後ろの母音 en が t にかわって studiert になると、その発音も「シュトゥディールトゥ」ではなく「シュトゥディーアトゥ」に変わります。
それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ 後ろに母音を伴わない r 【ə】 発音の仕方 er schwer Erde werden Bier Tür nur studiert
次は、原則6の後半部分の説明ですが、「アクセントのない語末の er 」は弱くあいまいに「アー」【ə:】と発音します。たとえば、Fensterは「フェンスター」、Mutterは「ムター」となります。ただし、おなじ er の発音でも、上記の er や schwer や lerntのように e の部分にアクセントがあるものは、e の部分をしっかり【e:】または【ε】と発音し、最後の r だけを「ア」【ə】と短く発音しますので「エーア」【e:ə】や「エア」【εə】という発音になり、「アー」【ə:】とはなりません。ですから、er の発音では、e の部分にアクセントがあるかないかに注意してください。それでは、以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ アクセントのない語末の er 【ə:】 発音の仕方 Vater Mutter Lehrer Fenster
1.5. 例外 ページトップへ
例外は、数も少ないので、出てきたときにそのつど発音ごと体で覚えるというのが、一番負担の少ない覚え方です。ここでは、余裕があったらまとめて覚えておくということで一応扱っておきます。
例外1: ieは【 i: 】と発音する長母音だが、アクセントのない語末の ie 等の中には例外的に「イエ」【iə】と発音する場合がある[このケースでは、常に ie の直前の母音にアクセントが来ます]
以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ Familie Italien Spanien
例外2: 一部のフランス語系の外来語ではouを【u】と発音する
以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ Journalist Souvenir
以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。また、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。
◎ eu を e と u に分けて【e:u】とよむもの Museum「ムーゼーウム」 など(ギリシャ語に由来する外来語で、ごく少数)
◎ 語末の eur を 【ø:r】とよむもの Ingenieur 「インジェニョェーア」など(フランス語をそのまま受け入れた単語で、「〜する人」を意味する)
◎ 後続する子音が2つ以上でも長母音になるもの Arzt Obst Mond Österreich Buch Tuch など
◎ 例外的に短母音になるもの weggehen (ただし名詞の Weg =「道・方法」は長母音) vielleicht (ただし形容詞の viel =「多くの」は長母音)
2. 子音 ページトップへ
ドイツ語の母音の綴りの読みの原則は、ほぼローマ字そのものでしたね。子音の場合も原則としてローマ字読みですが、それとは異なるものもあります。ただしこのページの冒頭で書いたように「この綴りは必ずこう発音する」という1対1の対応があります。ここでは、どの綴りをどう発音するかという規則と、発音のしかたそのものの2つを同時に学んでいきます。
2.1. まとまった綴りが表す決まった音 ページトップへ
では、まず、ts/tz ti tsch sch 語頭のsp 語頭のst の発音と綴りを見ましょう。以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。
どうでしたか。それでは、「発音の仕方」をクリックして、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。アクセントの位置には下線を引いてありますので、発音練習をする際は、アクセントの位置と母音の長短にも同時に注意してくださいね。なお、まだ習っていないその他の子音については、多少怪しくても構いません。
◎ tz 【 ts 】 発音の仕方 jetzt Katze Parkplatz
◎ ts 【 ts 】 発音の仕方 nichts rechts Geburtstag
◎ ti 【 tsi 】 発音の仕方 Lektion Nation Patient Aktien
◎ tsch 【 t∫ 】 発音の仕方 Deutsch tschüs Kitsch
◎ sch 【 ∫ 】 発音の仕方 Englisch Schweiz waschen
◎ 語頭 ( 音節のはじめ ) の sp 【 ∫p 】 発音の仕方 sprechen spielen Sport
◎ 語頭 ( 音節のはじめ ) の st 【 ∫t 】 発音の仕方 Student studieren Straße
では、次に、語頭以外のst ss/ß chs/x の5つの発音と綴りを見ましょう。以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。そのあと、「発音の仕方」をクリックして、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、アクセントに注意しながらお手本に続いて発音してみてください。いつものように、まだ習っていないその他の子音については、多少怪しくても構いません。
◎ 語頭 ( 音節のはじめ ) 以外の st 【 st 】 発音の仕方 gestern Fest Test
◎ ss または ß【 s 】 発音の仕方 muss Wasser Fuß heißen
◎ chsまたは x 【 ks 】 発音の仕方 sechs wachsen Examen Lexikon
どうでしたか、同じ st の綴りでも、語や音節のはじめに来るかそうでないかによって、発音が違うんですね。実は、次に出てくる ch も前に来るものによって発音の変わる綴りです。では、ch と 語末のig の発音と綴りを見ましょう。以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。そのあと、「発音の仕方」をクリックして、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、アクセントに注意しながらお手本に続いて発音してみてください。
◎ a/o/u/au の後の ch 【 x 】 発音の仕方 machen Buch auch Tochter
◎ それ以外の ch 【 ç 】 発音の仕方 sprechen Milch China Töchter
◎ 例外(英語系の一部の外来語では語頭の ch を【k】と発音): Charakter Chaos
◎ 語末の ig 【 iç 】 発音の仕方 billig zwanzig ledig König
◎ 語末のigは地方によっては を【ik】と発音することも多い)
この節の最後に、pf qu ng dt th rh の発音と綴りを見ましょう。以下の発音ボタンを押して、実際の発音を1回聞きましょう。そのあと、「発音の仕方」をクリックして、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、アクセントに注意しながらお手本に続いて発音してみてください。いつものように、まだ習っていないその他の子音については、多少怪しくても構いません。
◎ qu【 kv 】 発音の仕方 bequem Quelle
◎ dt 【 t 】 発音の仕方 Stadt verwandt
◎ th【 t 】 発音の仕方 Theater Thema Theorie
2.2. 英語とおなじような発音を表す単独の子音 ページトップへ
それでは f h k l m n p t の発音と綴りを見ましょう。これらの発音は英語の場合とほぼ同じです。以下の発音ボタンを押して、まず実際の発音を1回聞きましょう。次に、必要に応じて、「発音の仕方」を確認したら、2度目は、お手本に続いて発音してみてください。なおいつものように、発音練習をする際は、アクセントの位置と母音の長短にも同時に注意してください。
◎ f 【 f 】 発音の仕方 Fußball fünf Foto
◎ h 【 h 】 発音の仕方 Hund halb Haar
◎ k【 k 】 発音の仕方 kommen Musik Katze
◎ l 【 l 】 発音の仕方 Land Lehrer Lexikon
◎ m 【 m 】 発音の仕方 Hemd machen Musik
◎ n 【 n 】 発音の仕方 nein neun Wien
◎ p 【 p 】 発音の仕方 Paar Parkplatz Papier
◎ t 【 t 】 発音の仕方 Tennis trinken Tochter
2.3. 英語と異なる発音を表す単独の子音 ページトップへ
それでは j c z v w の発音と綴りを見ましょう。これらの発音は英語とは大きく異なっているので、ひとつひとつ確認しながら覚える必要があります。ただし、すでにアルファベートの発音練習の中で出てきたものばかりですから、新しいことはあまりありません。以下の発音ボタンを押して、まず実際の発音を1回聞きましょう。次に、「発音の仕方」をクリックしてどの文字がどの音に対応しているか再確認してください。音を確認したら、2度目は、お手本に続いて発音してみましょう。
◎ j 【 j 】 発音の仕方 Japan Jacke ja
◎ c 【 ts 】 発音の仕方 Mercedes -Benz CD ◎ 例外(一部の外来語では【k】や【t∫】と発音): Computer Cello
◎ z【 ts 】 発音の仕方 Medizin Arzt Zug zehn
◎ v 【 f 】 発音の仕方 vier Volkswagen Vogel ◎ 例外(一部の外来語では【v】と発音): Klavier Vase
◎ w 【 v 】 発音の仕方 wohnen Volkswagen Schweiz
2.4. 後ろに母音が来るか来ないかで発音の変わる単独の子音 ページトップへ
ドイツ語では後ろに母音が来るか来ないかで発音の異なる子音があります。まず、 g d b s r を見ましょう。これらの4つの子音は、後ろに母音が来るか来ないかで発音が変わりますが、その変わり方には4つとも共通性があります。下の表を見てください。たとえば、g は、母音が来ると日本語のガ行の音である【g】の音を表しますが、それ以外のものが来たときや語末で後ろに何も来ないときはカ行の音である【k】の音を表します。この【g】と【k】は、実はどちらも舌の奥を口の奥の上の方の柔らかくなった部分(軟口蓋)に押しつけていったん息をためてから舌を離し破裂させて出す音で、唇や歯や舌の位置や動きも含めてすべて一緒です。唯一の違いは、【g】のときは、喉にある声帯も一緒にふるえるのに対し、【k】のときは声帯を震わせません。ためしに、人差し指の先を喉仏のところに軽く付けてグッグッグッと【g】の音を出したり、クックックッと【k】の音を出したりしてみてください。【g】のときだけ、指先が震えて声帯が振動しているのがわかるでしょう。d の表す【d】と【t】、b の表す【b】と【t】、s の表す【z】と【s】もそれぞれ、声帯を震わせるかどうかが異なるだけで後はそれぞれ同じ音の出し方をするもののペアです。母音が来たときだけ、ちょうど日本語の濁点の表記が示すように音を濁らせ(=声帯を振動させ)た濁音で発音し、それ以外のときは、声帯を振動させない清音で発音すると考えてください。説明はこれぐらいにして、まず実際の発音を1回聞きましょう。
+ 母音 |
- 母音 |
|
g |
【 g 】 ガ行の音 |
【 k 】 カ行の音 |
d |
【 d 】 ダ行の音 |
【 t 】 タ行の音 |
b |
【 b 】 バ行の音 |
【 p 】 パ行の音 |
s |
【 z 】 ザ行の音 |
【 s 】 サ行の音 |
どうでしたか、それでは次に、「発音の仕方」をクリックして音を確認し、2度目は、お手本に続いて発音してみましょう。
◎ g(母音が後ろに来たとき) 【 g 】 発音の仕方 gehen gut Geld
◎ 例外(フランス語系の一部の外来語では ge を「ジェ」【
】と発音): Orange Genie Ingenieur
◎ g(それ以外のとき) 【 k 】 発音の仕方 Tag Zug Hamburg
◎ d(母音が後ろに来たとき) 【 d 】 発音の仕方 Deutsch doch dein
◎ d(それ以外のとき) 【 t 】 発音の仕方 Hemd Land Hund
◎ b (母音が後ろに来たとき) 【 b 】 発音の仕方 Buch Brot Bus
◎ b (それ以外のとき) 【 p 】 発音の仕方 halb gelb lieb
◎ s(母音が後ろに来たとき) 【 z 】 発音の仕方 sein sieben sehen
◎ s(それ以外のとき) 【 s 】 発音の仕方 was eins Bus
後ろに母音が来るか来ないかで発音の異なる子音として、もうひとつ r があります。子音の r は、後ろに母音が来ると r 本来の音である【R】を表し、それ以外のときは弱くあいまいな「ア」【ə】の音を表します。【ə】については、すでに母音のところで触れましたので、ここでは【R】の発音に集中しましょう。なお、【R】は、アルファベートのRの読み方で練習したときに出てきた音です。これは、日本人にとっては、ドイツ語の発音の中で一番出しにくい音ですが、L の表す【 l 】という音の違いを意識しながら、ゆっくり練習しましょう。すぐにこの音が出せなくても、あまり気にせず3ヶ月ぐらいかけてゆっくりマスターするつもりで練習してください。それでは実際の発音を1回聞きましょう。そのあと、「発音の仕方」をクリックして、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、アクセントに注意しながらお手本に続いて発音してみてください。
◎ r(母音が後ろに来たとき) 【 R 】 発音の仕方 studieren Lehrer rosa
◎ r(それ以外のとき) 【 ə 】 発音の仕方 studiert Tür schwer
2.5. 母音を表す子音 ページトップへ
実は、前節で扱った r も母音を表す子音の1つですが、ドイツ語では、 y は常に母音 ü と同じ音を表します。では実際の発音を1回聞き、発音を確認してください。それが済んだら、2度目は、アクセントに注意しながらお手本に続いて発音してみてください。必要なら「発音の仕方」も再度参照してみてください。
◎ y 【 Y 】【 y: 】 発音の仕方 Mythologie typisch
3. ひとつの音を表す綴りのバリエーション ページトップへ
ここでは、一つの同じ音を表すために可能な綴りのバリエーションを母音と子音に分けてみていきます。将来、あるドイツ語の音を聞いたときに、その音に対応可能な綴りが思い浮かべられるようになることがこの練習の目的です。
3.1. 同じ母音を表す綴り ページトップへ
まず母音から行きます。はじめは、しっかり聞いてみましょう。その後、同じ発音であることを意識しながら、お手本に続いて発音してみよう。
Geld Test Gäste Hände
heute Leute Häuser Verkäufer
◎ 【ai】 発音の仕方 ei または ai、ただし人名・地名などの場合は ey や ay も
mein eins Mai Mais Herr Meyer Herr Mayer
3.2. 同じ子音を表す綴り ページトップへ
次は子音です。はじめは、しっかり聞いてみましょう。その後、同じ発音であることを意識しながら、お手本に続いて発音してみよう。
Platz Post gelb halb
◎ 【t】 発音の仕方 t または d または dt または tt または th
Tee Text und Hemd Stadt verwandt statt Theater Thema
kommen Musik Tag Zug Computer
rot studieren Rhein
was muss dass Fuß heißen
◎ 【 ∫ 】 発音の仕方 sch、または sp の s の部分、または st の s の部分
schreiben Französisch spielen sprechen Student buchstabieren
nichts Geburtstag zwei zu jetzt Katze
4. 間違えやすい音の聞き分け ページトップへ
ここでは、間違えやすい音の聞き分けの練習をします。最初のうちは音だけではなかなか聞き分けられませんが、自分でその音を発音し分けられるようになると聞いたときも区別できるようになります。ですから、発音練習をしっかりやりましょう。
4.1. 間違えやすい母音 ページトップへ
まず母音から行きます。特に最初の【ɛ】と【e:】の聞き分けは難しいかもしれません。まず、しっかり聞いてみましょう。その後、発音の違いを意識しながら、お手本に続いて発音してみよう。
gähnen gehen mären Meeren
beten bieten lest liest
lösen lesen Herr Möhler Herr Mehler
dösen düsen Köhler Kühler
schön schon Lös! Los!
4.2. 間違えやすい子音 ページトップへ
次は子音です。はじめは、しっかり聞いてみましょう。その後、発音の違いに注意しながら、お手本に続いて発音してみよう。
mein nein Hemden Händen
Land Rand Lektor Rektor
Bein Wein best West
fast hast fein Hain
Pein Bein Gepäck Gebäck
baten baden Teich Deich
kalt galt Banken bangen
heißer heiser Heizer
Hass Hasch Masse Masche
Tscheche Zeche katschen Katzen
ごくろうさまでした。ここまでできれば、単語レベルの発音と綴りは完璧です。わからないことや発音が不安になることがあったら、これからもときどきこのページを見てください。
Copyright (C) 2006 by Katsumi Iwasaki